LP(ランディングページ)において、デザインが美しく、キャッチコピーが魅力的でも、最後の「入力フォーム」でユーザーが離脱してしまっては意味がありません。今回は、コンバージョン率(CVR)を劇的に改善させるEFO(Entry Form Optimization)について解説します。
LPにおけるEFOとは?
EFOとは「Entry Form Optimization」の略で、入力フォームをユーザーが使いやすいように最適化することを指します。
ユーザーがLPの情報を読み進め、最終的に「申し込み」や「購入」を決意して辿り着くのがフォームです。しかし、ここで入力が面倒だったり、エラーが何度も出たりすると、ユーザーは一気に熱が冷めて離脱してしまいます。EFOは、この「最後の壁」を極限まで低くし、スムーズにゴールへ導くための施策です。
ユーザーがフォームで離脱する原因
ユーザーが実際にフォームで離脱してしまう原因は何なのか?
デジタルマーケティング支援をしている株式会社ニュートラルワークスが公開している調査レポート「問い合わせ・資料請求フォームにおける課題調査」でのフォーム入力中に離脱した理由は以下となります。


調査結果より、ユーザーが「面倒」「分かりにくい」「不安」と感じと、フォームから離脱してしまう原因になります。
EFOの目的
EFOの目的は、単に「フォームを綺麗にすること」ではありません。本質的な目的は、一言で言えば「ユーザーに最後までスムーズに完走してもらうこと」で、3点に集約されると考えています。
入力の不安を減らす
「これ、どれくらいかかるの?」「個人情報を悪用されない?」「あとでしつこい電話が来ない?」といった不安が多いと、フォームを入力する気持ち邪魔してしまい、結果的にフォームを入力せず離脱してしまいます。

ユーザーの不安をなるべく少なくすることで、離脱を防ぎ、フォームを入力してもらうことができます。
入力を楽にする
入力する項目や、文字の打ち込みなどが多いと、ユーザーはストレスを感じフォームを入力するモチベーションが落ち、途中で離脱してしまいます。

入力はなるべく減らし、入力のストレスを軽減することで、ゴールまでの道のりを最短にします。
入力を分かりやすくする
どこに何を入力すればよいか分かりにくい、入力してもエラーになってしまう。ユーザーが迷ったり、やり直しを求められると、入力を諦めて途中で離脱してしまいます。

入力内容を明確にし、迷わずスムーズに最後まで入力できるようにすることで、ゴールにたどり着く前の離脱を防ぎます。
具体的なEFO施策
入力の不安を減らす
ユーザーのフォーム入力への不安を減らすことで、離脱を防ぎフォームを入力する気持ちを後押しします。
所要時間やボリュームを伝える

「30秒で登録完了」など、入力時間や入力ボリュームの目安を伝えてあげると、「短時間で入力が終わるならやってみよう」とユーザーのモチベーションを高められます。
ステップに分ける

入力項目が多い場合は、入力前にモチベーションが下がってしまいます。フォームの入力項目を細かいステップることで、一度に目にする入力項目を数が少ないためユーザーの心理的ハードルを下げることができます。
入力完了までのプロセスを可視化する

現在の進捗状況を進捗バー(プログレスバー)で可視化することで、ユーザーは「あとどれくらいか」が一目で分かるようになり、途中離脱しにくくなります。
安全なフォームであることを証明する

個人情報の取扱いやセキュリティを証明できるものを表示することで、ユーザーに安心感を与え、入力のハードルが下がります。(SSL証明、プライバシーポリシー など)
入力を楽にする
入力項目を減らす

入力自体がユーザーの負担であり、さらに入力する個人情報が増えるほど、ユーザーは抵抗を感じます。「とりあえず聞いておこう」というような不要な項目は削除します。項目が1つ減るだけでCVRが向上することも珍しくありません。入力フォームの目的(サービスや価値提供のために入手したい情報)に応じて必要な項目に絞り込むことが重要です。
自動補完を有効活用

フォームにて、例えばメールアドレス入力欄にカーソルを合わせただけで、メールアドレスの候補が表示されることがあると思います。この機能を使用することで、ユーザーはストレスなくワンクリックでメールアドレスを入力できます。
HTMLではフォームのinput要素にautocomplete属性を割り振ることで実装できますし、CMSのフォーム機能を活用する場合は、自動でこの設定になっていることが多いです。
(HTML 属性: autocomplete リンク)
郵便番号から住所を自動表示させる

郵便番号を入力した瞬間に、対応する住所が都道府県・市区町村まで自動でパッと入力される機能は非常に便利でユーザーのストレス軽減となります。
この機能は、ユーザーが郵便番号(7桁)を入力したことをトリガーに、JavaScriptが「郵便番号データベース」へ問い合わせを行い、該当する住所データを取得して各入力項目に流し込むという仕組みで動いています。
※メールアドレスのドメイン候補を表示させる
メールアドレスを入力するときに、@(アットマーク)以降のドメイン部分を候補の中から選べるようにすることで、ユーザーの入力の負担が軽減されます。
また直接入力はタイプミスも起こりやすいので、入力ミスのよる機会損失も最小化できます。
デバイスごとに最適なフォーム表示にする

スマートフォン・タブレット・PCなど、画面サイズの異なるデバイスに合わせて、フォームのレイアウトを最適化して表示することで、入力項目がわかりやすく、入力しやすくなります。
項目ごとにスマホのキーボードを切り替える

入力内容ごとに、スマホのキーボードの種類を自動で切り替えることで、入力時にキーボードをいちいち手で切り替えるストレスが軽減されます。
たとえば、電話番号や郵便番号は数字入力のため、自動で「数字」のキーボードが立ち上がったほうが、ユーザーにとって効率的です。
別ページへのリンクを減らす

フォーム入力時に別ページへのリンクが近くにあると、ユーザーの注意が分散したり、誤ってタップしてしまったりして離脱する原因となるので、不要なリンクはなるべく近くに無い方が望ましいです。
フォーム離脱後も入力内容を保持する

誤ってブラウザを閉じてしまったり、別ページへ遷移してしまったりした場合でも、フォームに戻った時に以前の入力内容が残っていれば、ユーザーの再入力の手間が軽減されます。
逆にはじめからの入力となれば、離脱の確率は大きくなります。時間をかけた入力内容が失われることを防ぐことで、コンバージョンの機会損失を最小限に抑えることができます。
入力を分かりやすくする
プレースホルダーを表示する

何を入力すべきか一目でわかるよう、入力欄に入力例を表示します。
必須項目を明記する

必須項目を示してあげることで、ユーザーの負担を軽減し、また未入力によるエラーを防ぐことができます。
必須項目には「必須」や「*」などを付けてあげるのが一般的であり、分かりやすいです。
入力内容に不備があったときは即時に知らせる

送信後にエラーが表示されることは大きなストレスとなります。全項目の入力が終わり、確認ページでエラーが判明すると、修正を諦め離脱につながる可能性が高くなります。
これを防ぐためには、ユーザーが入力している最中にエラーを通知することが効果的です(リアルタイム・バリデーション)。即時にエラーを通知すれば、ユーザーはどこがエラーなのかすぐに気づくことができるため、ストレスを最小限に抑えながら再入力してもらえる可能性が高まります。
エラー場所とエラー内容を明確に伝える

エラーのある入力欄はどこか?エラーの内容は?を分かりやすくすることで、エラー時に再入力するストレスを軽減できます。
エラーの入力欄は背景色を変える、また入力欄近くにエラー内容を記載してあげることで、ユーザーが一目でエラー箇所とエラー内容を特定できます。
押したいボタンにする

入力が終わってもボタンが分かりにくかったり、LPのデザインと全然異なる配色だったりすると、ストレスや不信感を感じてフォーム送信前の離脱につながってしまいます。
また、ボタンのテキストは「送信」ではなく、「資料請求」や「無料体験に申し込み」など、ユーザーがフォーム入力後に求めているメリットを表現すると、ユーザーの背中を後押しすることができます。
EFO施策による成功例
項目数の削減によりCVRが1.6倍に向上

背景
資料請求フォームで、部署名、役職、導入時期など計15項目の回答を求めていた
施策
必須項目を「氏名・メールアドレス・会社名」の3つに絞り、残りは任意またはサンクスページでのアンケートに回した
効果
CVR1.6倍に向上
「とりあえず聞いておこう」という社内事情を排除し、ユーザーの心理的負担を最小化した事例です。
リアルタイム・バリデーションを導入し離脱率が20%減少

背景
全て入力して「送信」を押した後に、ページがリロードされてエラーが表示される仕様だった
施策
入力中、その場で「半角になっていない」「必須が未入力」などのエラーを表示した
効果
フォームからの離脱率が20%減少
ユーザーに「やり直し」という最悪の体験をさせないことが、完了までのモチベーション維持に直結しました。
ステップ方式の採用で入力率が30%向上

背景
フォームの入力項目が多く、ユーザーの離脱率が高かった
施策
フォームを分割し、ステップ式に変更
効果
フォーム入力完了率が約30%向上
フォームに辿り着いたユーザーを、他のページへ「浮気」させない「迷い」の排除が効果につながりました。
全角・半角の自動変換により離脱率が18%減少

背景
「全角で入力してください」「半角で入力してください」のコメントと、間違っている場合はエラー表示していた
施策
項目に合わせてスマホのキーボードが切り替わるようにした
効果
エラー表示による離脱が18%減少
キーボードを切り替えるわずらわしさを解消し、エラーメッセージ(怒られている感覚)も減らすことで、完了までのモチベーション維持に貢献しました。
最後に
LP制作において、フォームを改善するだけで売上が変わることもあります。EFOにてユーザーを迷わせずゴールへ導く設計を心がけましょう。

