LP(ランディングページ)は、訪問者をコンバージョン(購入、資料請求など)へと導くための専用ページです。 その中でも、メインコンテンツの大部分を画像で制作したLPも多く運用されています。
テキストも含め画像でLPを制作するため、自由なデザインが可能になります。画像で制作するLPのメリット、またデメリットを克服する方法を紹介します。
画像で制作するLPのメリット
画像で制作するLPには、多くの利点があります。
視覚的な訴求力と離脱率の低下


画像を用いることで、自由度が高いデザインが可能になります。高品質な画像や洗練されたデザインは、ユーザーの興味を強く引きつけ、滞在時間を延ばし、結果的に離脱率の低下に貢献します。
また、企業や商品の世界観、哲学をデザイン全体で表現しやすくなります。これにより、競合との差別化を図り、ユーザーに深い印象を残すことができます。
デザインの再現性が高い
各要素をコーディングで配置する場合、ブラウザやデバイスにより表示が崩れないよう細かい調整が必要になります。

画像でLPを制作する場合、画像としてデザイン全体を書き出せるため、ブラウザやデバイスによる表示崩れのリスクが低いです。特に複雑なレイアウトやフォントを使用する場合に、意図したデザインを完全に再現しやすいというメリットがあります。
制作期間が大幅に削減される
WebサイトはHTML・CSSなどのプログラム言語より実装されており、そのプログラムコードを作成することをコーディングと言います。複雑なコーディングは専門のコーダーが担当するのが一般的です。
複数の画像を組み合わせることでLPを制作する場合、複雑なコーディングの作業工数は削減できるため、LPの企画からリリースまでのリードタイムが大幅に削減できます。
画像で制作するLPのデメリットと、その克服方法
画像のみで制作するLPのデメリットと、それを最小化する方策を紹介します。
SEO(検索エンジン最適化)に弱い

検索エンジンは、画像の内容を直接読み取ることができません。テキスト情報が極端に少ないLPは、検索キーワードに対する関連性が低いと判断され、検索順位が上がりにくいという大きな弱点があります。
LPは広告運用などで集客して成果を上げる役割が一般的であり、SEOによる検索からの流入を意識する必要性は、必ずしも高くありません。
そもそもSEOの効果に即効性はなく、ある程度の時間をかけて検索順位を上げる施策となるので、ABテストや修正などPDCAを繰り返すLPでは、SEOは重要ではないケースも多いです。
画像の内容を説明する代替テキスト(alt属性)を設定することで、検索エンジンに画像の意味を正確に伝えることができます。
表示速度が遅くなる

大量の高解像度画像を使用すると、ページのファイルサイズが大きくなり、表示速度が遅くなります。表示速度の低下はユーザーのストレスとなり、ページの読み込み完了前に離脱してしまう可能性が高まります。これはコンバージョン率に致命的な影響を与えます。
画像のファイルサイズ最適化を行うことで、表示速度の著しい低下を避けられます。
具体的には、画像のリサイズ・画像の圧縮処理・WebP形式の活用など画像ファイルのフォーマット最適化によりファイルサイズを小さくすることで、表示速度への影響を最小化することができます。
実際に弊社で担当した、画像で制作した20,000pxのLPでも、表示速度は1秒以内(PageSpeed Insightsスコア98点)という実績もございます。

パソコンとスマートフォン用の画像が必要

パソコンとスマートフォンでは最適な文字サイズや要素の配置は異なるため、それぞれの異なる端末の画面サイズに適応させるレスポンシブ対応が必要になります。画像で制作するLPでは、パソコン用とスマートフォン用の画像が必要になることが多いです。
パソコンとスマートフォンそれぞれに最適なデザインにすることは非常に重要なため、そこは割り切ってデバイスごとの画像を準備ます。その分の工数はかかりますが、最適なデザインを表示することが可能になります。

スマートフォンユーザーをメインターゲットとする場合、パソコンでもスマートフォンと同じ内容を表示するLPにすることで、画像の準備やリサイズの工数を大幅に削減できます。
最後に
画像で制作するLPは、ブランドの世界観を強く表現し、ユーザーに瞬時に情報を伝えることができる強力なマーケティングツールです。
しかし、その効果を最大限に引き出すには、SEO対策や表示速度の最適化というWeb制作の基本的な課題をクリアする必要があります。画像でLPを制作する際は、alt属性の設定や画像圧縮を徹底し、デザイン性とWebパフォーマンスの両立を目指しましょう。

